ジェイク・ジレンホールが、来年ブロードウェイで短期間リバイバルされるミュージカルSunday in the Park With George『サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ』に主演することが決定した。
ジレンホールは今年の10月、ニューヨーク・シティ・センターのベネフィットコンサートとして上演された本作のコンサート版に主演し、批評家からの絶賛を受け、4回のみの限定公演は完売公演となった。
今回のブロードウェイでの上演は、ジレンホールが主演したこのコンサート版を完全な形に制作し直したものになり、シティ・センターで共演したアナリー・アシュフォードも出演する予定だ。
劇場は本作の上演により49年ぶりにブロードウェイの劇場として復活するハドソン・シアター。ハドソン・シアターはマンハッタンのタイムズ・スクエアと6番街の間の44丁目にある劇場で、過去数十年間ホテルのイベント会場として使用されていたが、英国のアンバサダー・シアター・グループ(ATG)が964席のブロードウェイの劇場として使用すべくリノベーションをしていた。
リノベーション後の杮落としとしてATGは、2017年2月からジェイク・ジレンホール主演、マイケル・メイヤー演出でランフォード・ウィルソンの芝居Burn This『焼却処分』を上演する予定にしていたが、ジレンホールの映画のスケジュールがずれ込んで芝居のリハーサル期間と重なってしまったため、延期が決定していた。
以来ATGはハドソン・シアターに注目が集まるような煌びやかな杮落とし作品を探しており、ジレンホール主演で絶賛されたコンサート版の『サンデー・イン・ザ・パーク』に白羽の矢が立った模様。リバイバル公演はコンサート版に手を入れて上演する形となるため、新たなプロダクションを一から制作するよりも比較的容易と見られている。
上演スケジュールは2017年2月11日プレビュー開始、同23日オープン、4月23日クローズ予定の10週間限定公演となる。通常ブロードウェイで上演されるミュージカルに比べて上演期間が短く、資金の回収が難しいとみられるが、カンパニーの代弁者がNY Timesに話したことによると、「可能である」とのことだ。また、コンサート版では役者が台本を手にして舞台に立つことも普通だが、ブロードウェイでは役者は「すべて暗記」して舞台に立ち、セットや衣装は「深くなる」と話している。
『サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ』はスティーブン・ソンドハイムの音楽と歌詞、ジェイムズ・ラパイン台本で、1984年にブロードウェイで初演され、1985年にピューリツァー賞を受賞した。ブロードウェイでは2008年にリバイバルされている。
19世紀末フランスの新印象派の画家ジョルジュ・スーラの代表作「グランド・ジャット島の日曜日の午後」にインスパイアされたミュージカルで、1幕目で画家ジョージ(ジョルジュの英語読み)がこの代表作を制作する様子を描き、それから100年後に舞台を置いた2幕目で、画家のひ孫が芸術的な葛藤をする様を描いている。

今回のリバイバル版の演出は、コンサート版の演出を担当したサーナ・ラパインが務め、演出家としてのブロードウェイデビューを果たす。サーナ・ラパインはジェイムズ・ラパインの姪に当たる。
制作はATGのアダム・スピアーズと、シティ・センターの芸術アドバイザーでコンサート版をプロデュースした作曲家のジャニー・テソーリ(Fun Home)と、ジレンホールのプロダクションカンパニー、Nine Storiesの代表であるリヴァ・マーカー。
その他のキャストやクリエイティブチームは追って発表される。
Top Photo: Annaleigh Ashford and Jake Gyllenhaal in Sunday in the Park with George at New York City Center
Photo Credit: Stephanie Berger