ウエストエンドのパラディウム劇場にてリバイバル中のロジャース&ハマースタインのミュージカル『王様と私』(The King and I)が、この冬、世界各地の映画館で上映されることになった。
この『王様と私』は2015年4月にブロードウェイでオープンし、4つのトニー賞を受賞したリンカーン・センター・シアターのプロダクション。
ロンドンでは今年の6月21日にプレビューが始まり7月3日にオープンした作品で、ブロードウェイで主演を務めてトニー賞を受賞したケリー・オハラとトニー賞にノミネートされた渡辺 謙が揃ってウエストエンドデビューを飾った。
日本では大沢たかおが共演していることでも話題を集めた。
ブロードウェイでも人気を博して上演期間が延長されたが、ウエストエンドでも大好評のため公演期間が延ばされ、終演は9月29日の予定。
今回の映画館上映用録画では、ブロードウェイで王の第一妃ティアン妃を演じてトニー賞助演女優賞を受賞したルーシー・アン・マイルズが同役で出演。マイルズはこの春、ブルックリンでの悲劇的な交通事故によって長女と出産間近だった第二子を亡くしたばかりだ。
世界各地の映画館上映は11月29日、Trafalgar Releasingが配給する。アメリカでは12月4日のアンコール上映も決まっているが、日本での上映の詳細は発表されていない。
チケットは KingAndIMusicalCinema.comにて8月31日から発売開始。
『王様と私』はロジャース&ハマースタインの5作目のミュージカル。マーガレット・ランドンの小説「アンナとシャム王」(‘Anna and the King of Siam’)をもとに、1860年代のシャム王国が舞台にヨーロッパの近代的な考えを持つ英国婦人アンナと、封建制と古くからのしきたりを重んじるシャム王とが、文化の違いを超えて理解を深めていく様を描いている。
初演は1951年。シャム王役を演じたユル・ブリンナーの当たり役となり、1956年に映画化された際も同役を演じている。
ロンドン”King and I” (王様と私)オフィシャルウェブサイト
Featured Photo: Ken Watanabe and Keli O’Hara in “The King and I”
Photo by Matthew Murphy