アル・パチーノが来年2月にカリフォルニア州のパサデナ・プレイハウス(Pasadena Playhouse)で上演されるドットソン・レイダーの新作God Looked Away に出演し、テネシー・ウィリアムズを演じることになった。共演はAmazonの『トランスペアレント』(Transparent)で知られるジュディス・ライト。ライトはウィリアムズの長年の友人エステルを演じる。
本作は、ウィリアムズの晩年にウィリアムズと親密に過ごしたレイダーが1985年に発表したメモワール、Tennessee: Cry of the Heart『テネシー:クライ・オブ・ザ・ハート(原題)』を作家自らが戯曲化したもので、ウィリアムズの最後の激動の数年を描いている。
演出はロバート・アラン・アッカーマン。パチーノが出演し、1992年にブロードウェイで上演されたオスカー・ワイルドの『サロメ』(Salome)の演出家だ。
公演は2月8日から3月19日までの6週間限定で、パサデナ・プレイハウスのPlay Works Development Productionの一環として上演される。
パサデナ・プレイハウスのPlay Works Development Productionは、新作開発のための特別なプロダクションで、新作芝居のリーディングやワークショップ、また、観客を入れて作品を上演し、観客の反応を見ながら手直しするためのプログラムだ。観客は芝居のクリエイティブな作業に貢献することになる。このプロダクションで上演される作品は制作途中であるため、批評家のレビューの対象にはならないのも特徴だ。
パサデナ・プレイハウスでの上演後にブロードウェイでの上演の可能性があるかどうかについてはまだ発表されいないが、来年のトニー賞の審査対象になるためには4月27日までにブロードウェイでオープンする必要がある。
舞台好きとして知られるパチーノは、これまでGlengarry Glen Ross『グレンギャリー・グレン・ロス』、China Doll、Hughie,、Chinese Coffee、 American Buffalo『アメリカン・バッファロー』、King Richard III『リチャード三世』など多くのブロードウェイ作品に出演し、The Basic Training of Pavlo HummelとDoes a Tiger Wear a Necktie?で2度トニー賞を受賞、The Merchant of Venice『ヴェニスの商人』でもトニー賞にノミネートされている。
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最近ではキーラ・ナイトレイのブロードウェイデビューとなったThérèse Requin『テレーズ・ラカン』でブロードウェイの、 All the Ways to Say I Love Youでオフブロードウェイの舞台に立ったライトもまた、これまでにOther Desert CitiesとThe Assembled Partiesで2度のトニー賞に輝いている。
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Top Photo: Al Pacino in David Mamet’s “China Doll”
Photo by Jeffry Richards