「もっと大きな船が必要だ」
1975年に公開され記録的な大ヒットとなったスティーヴン・スピルバーグ監督の『ジョーズ』Jaws は手に汗握るアドベンチャーサスペンス映画だ。
アメリカ東海岸のニューイングランド地方にあるアミティ島で、沖に泳ぎに出た若い女性がサメに襲われ死亡した。アミティ島は都会から海水浴目的でやってくる観光客で成り立つ夏の避暑地だ。人喰いザメの噂は島の経済に大打撃を与える。市長や島の有力者がサメの危険を隠そうと新任の警察署長マーティン・ブロディ(ロイ・シャイダー)に圧力をかけている間に第二の犠牲者が出てしまった。ついに人喰い鮫に懸賞金がかけられ、島はサメを仕留めて懸賞金を手にしようとにわかハンターが押し寄せる。そんな中、ブロディ署長は鮫ハンターのクイント(ロバート・ショウ)と若い海洋生物学者マット・フーパー(リチャード・ドレイファス)と共にクイントの船オルカ号に乗り込み、サメ退治に海に出た。
ブロディが沖で人喰いザメをおびき寄せるために撒き餌をしていると、突然サメが姿を表す。この名セリフはサメを見たブロディがクイントに言う言葉だ。
この映画には製作にまつわる逸話がたくさんあるが、中でも有名なのが映画の撮影のために用意された機械仕掛けのサメ(ブルースという名前がつけられていたそうだ)が壊れて動かなかったことだろう。そのせいかサメは映画の中でもなかなか姿を見せず、観るものの緊張感と不安感をさらに煽る。
この映画は迫り来る危険と恐怖を呼び起こすジョン・ウィリアムズのスコアも素晴らしく(ウィリアムズはこの映画でアカデミー賞を受賞)、映画のメインテーマになった「シャーク」は緊迫する危険を表すサスペンス音楽のクラッシックになった。このテーマを聴くたびに、もっと大きな船の用意なんか他人に任せてすぐさま逃げようという気分になる。
『ジョーズ』
Jaws (1975)
監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:ピーター・ベンチリー、カール・ゴットリーブ
原作:『ジョーズ』 by ピーター・ベンチリー
製作:リチャード・D・ザナック、デイヴィッド・ブラウン
撮影:ビル・バトラー
出演:ロイ・シャイダー、ロバート・ショウ、リチャード・ドレイファス、ロレイン・ゲイリー、マーレイ・ハミルトン
US公開日:1975年6月20日
日本公開日:1975年12月6日
Top Image: Roy Scheider as Police Chief Brody in Jaws © 1975 Universal Studios

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