ヒュー・ロフティングの児童文学シリーズ『ドリトル先生』のキャラクターをベースにした映画『ドリトル先生航海記』(The Voyage of Doctor Dolittle)に、ロバート・ダウニー・Jrが主演する。The Hollywood Reporterが報じた。
脚本は、『トラフィック』(Traffic)の脚本でオスカーを受賞し、『シリアナ』
( Syriana)の監督・脚本として知られるスティーヴン・ギャガン。トム・シェファードの草稿をもとに脚本を執筆し、監督も務める。
Robert Downey Jr.
アイアンマンとシャーロック・ホームズというキャラクターを演じ、これらのフランチャイズ映画を大成功に導いたダウニー主演ファミリー映画だけあり、この映画の企画は多くのスタジオの争奪戦となったが、最終的にユニバーサルが権利を獲得した。
Roth/Kirschenbaum Filmsのジョー・ロスとジェフ・カーシェンバウムが、Team Downeyのスーザン・ダウニーとともに製作する。
『ドリトル先生』シリーズは1922年に最初の小説『ドリトル先生アフリカゆき』(The Story of Doctor Dolittle)が出版されて以来大人気となった小説シリーズ。動物語を話す博物学者で医学博士のドリトル先生の冒険を綴ったもので、2作目『ドリトル先生航海記』
(The Voyage of Doctor Dolittle)以降は、ドリトル先生と一緒に暮らす180歳のオウムのポリネシアの口述をドリトル先生の助手トミーが書き取った回顧録という形式になっており、シリーズは全12巻と番外編からなる。
1967年にはレックス・ハリソン主演、リチャード・フライシャー監督でミュージカル映画化された。この『ドリトル先生不思議な旅』(Doctor Dolittle)はロフティングのシリーズのうち『アフリカゆき』『航海記』『サーカス』など複数の小説を織り交ぜて作られ、興行的には失敗したものの、第40回アカデミー賞の作品賞にノミネートされ、視覚効果賞と歌曲賞を受賞した。
また、1998年にはエディ・マーフィー主演のコメディ映画『トクター・ドリトル』(Dr. Dolittle)が作られたが、こちらは「動物語を話せる医師のドリトル先生」という設定を原作から借りて作られた映画で、舞台も現代のアメリカになっており、物語も異なる。この映画はヒットして続編が4作作られた(うち3本は劇場公開されずビデオ直行作品)。
Photos © 20th Century Fox