『ラ・ラ・ランド』を見たら行きたくなるLa La Land撮影ロケーション

“La La Land”というのはロサンゼルスやハリウッドのニックネーム。また、まるでハリウッドが作り出す映画のように夢や幻想的な世界を指す言葉でもある。

デミアン・チャゼルの映画『ラ・ラ・ランド』(La La Land)は、そんなタイトルにぴったりの夢とファンタジーに溢れる映画だ。自分の夢を追う女優の卵ミア(エマ・ストーン)と売れないジャズ・ピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)の恋愛をファンタジックに描き、それと同時にロサンゼルスという街をまるで夢の世界に存在する街のように美しく見せているのだ。

ロサンゼルスで撮影された映画は星の数ほどあるが、『ラ・ラ・ランド』ほどLAの街のあちこちを魅力的に見せ、観客に「あそこに行ってみたい」とうっとり夢見させるように描いた映画はこれまでなかったかもしれない。

LA近郊圏約50ヶ所で撮影されたというこの映画のロケ地の中から、印象的なシーンに登場する場所や、ロサンゼルスのランドマーク的な場所を選りすぐってご紹介しよう。

*これより先はロケ地が映画の中のどのシーンでどんな風に登場するか、ストーリーと写真を合わせて紹介しています。最後には映画のラストに登場するロケ地も掲載していますのでご注意ください。


La La Land 撮影ロケ地

I-110/I-105 interchange

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LAの代名詞といえばフリーウェイの交通渋滞。フリーウェイに乗ろうと入り口のランプに入った途端、渋滞の車がぎっしりだったというシーンがいろんな映画に登場するが、あれをエレガントに見せたのがLa La Landのオープニング・ミュージカル・ナンバーだ。

撮影されたのはLAXことロサンゼルス国際空港から東に伸びるI-105と、サンペドロからパサデナまで南北に走るI-110という2つのフリーウェイが交わるところ。ジェニファー・アニストン主演映画『Cake/ケーキ 〜悲しみが通り過ぎるまで〜』(Cake)にも登場したこの場所は、美しいダウンタウンのスカイラインを見渡せる高さ30メートルほどの高架道路。映画の撮影に使われたのはそのEZ Passレーンで、気温が42度にまでなった夏の週末、ここを2度閉鎖して撮影された。

Warner Brothers Studios

3400 W. Riverside Dr., Burbank, wbstudiotour.com

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ミアが働くカフェはワーナー・ブラザーズのスタジオ内にある。ワーナー・スタジオの中は見学ツアーに参加すれば見ることができるが、あいにくこのカフェは映画の撮影用に作られたものなので、通常はツアーに参加しても見ることができない。(但し、オスカーのノミネートを記念して特別にこのコーヒーショップのセットが再建され、2017年3月6日までのツアー参加者はこのカフェを見ることができるらしい!)

映画の中のセリフでも出てくるが、ミアが働くコーヒーショップはハンフリー・ボガードとイングリット・バーグマンの映画『カサブランカ』に登場した窓から通りを挟んだところにある。

Rose Towers

1728 E. 3rd St., Long Beach Rose Towers

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ミアが暮らすピンクの壁の家は、ロングビーチにあるRose Towers。1928年にスパニッシュ・コロニアル・リバイバル建築様式で建てられた20区画あるアパートだ。1992年にはコンドミニアムになり、アパートごとにオーナーが異なるが、オーナー達が一丸となって建築当時の様式を保存・修復しているため、今も美しい姿が見られる。

2007年にはLos Angeles Conservancy(ロサンゼルス環境保護団体)から表彰された歴史的な建物だ。

“You Are the Star”

Southeast Corner of Wilcox Ave. and Hollywood Blvd.

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パーティ帰りのミアが歩くのが、チャーリー・チャップリンやマリリン・モンロー、クラーク・ゲーブルなど、ハリウッド黄金時代のスター達が劇場の椅子に座ってじっと通行人を見つめる有名な壁画の前。

“You Are the Star”というタイトルのこの壁画はアーティストのトーマス・スリヤの1983年の作品で、最近アーティスト本人によって修復された。映画では、この壁画のすぐ先に、セバスチャンがクリスマスソングばかり弾かされるレストラン、Lipton’sがあるという設定だ。

The Smoke House

4420 W. Lakeside Dr., Burbank, smokehouse1946.com

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J・K・シモンズ演じるジャズ嫌いのマネージャーが、セバスチャンにクリスマスソングばかり弾かせるそのレストランの屋内撮影に使われたのが1946年にオープンしたステーキハウス、The Smoke House。エロール・フリンやハンフリー・ボガード、ジュディ・ガーランドといった大スター達から、映画監督やプロデューサー達も食事をした人気のレストランだ。

オープン当時からあるプライム・リブステーキと、ガーリック・チーズ・ブレッドが特に有名。1949年に現在あるワーナー・ブラザース・スタジオの通り向かいに移った。

Cathy’s Corner

Mount Hollywood Drive, Griffith Park

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「あまり大したことないだろ?」というセバスチャンに「まあまあね」と返すミアが、その黄昏時のサン・フェルナンド・ヴァレーの絶景を背景にタップダンスを踊るのが、Cathy’s Cornerと呼ばれるグリフィス・パーク内の一角。マウント・ハリウッド・ドライブがヘアピン状にカーブする所で、有名なマルホランド・ドライブの近くでもある。

映画のポスターイメージにも使われたこのシーンは、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの映画『踊らん哉』(Shall We Dance)のローラースケートのタップダンスシーンや、ジーン・ケリーが『雨に唄えば』で見せた有名なダンスシーンを模したようなシーンだが、ここで使われるベンチや街灯は小道具で実際には無い。またここへは車で乗り入れできないので、「大したことない」景色をたっぷり楽しむには自転車か徒歩で坂道を登る必要がある

ちなみに、広大なグリフィス・パークには別のシーンに登場するグリフィス天文台の他、ロサンゼルス動物園や植物園、ハイキング・コースに乗馬コースにゴルフコース、グリーク・シアターもある。

The Lighthouse Cafe / Hermosa Beach

30 Pier Ave, Hermosa Beach, thelighthousecafe.net

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セバスチャンがミアに本物のジャズを聴かせるのがハモサ・ビーチのピアのそばにあるThe Lighthouse Cafe。

LAはジャズで有名な町ではないが、このカフェはここにできた1949年以降南カリフォルニアのジャズの中心地となり、マイルス・デイヴィスやチャールズ・ミンガス、キャノンボール・アダレイ、ディジー・ガレスピーなどなど、ジャズのレジェンド達がここで演奏した。現在はジャズだけではなく、サルサやカントリー、レゲエなども演奏されている。

映画に登場する内部のシーンは別の場所で撮影されているが、外観はこの店。

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The Lighthouse Cafeのすぐそばにあるハモサ・ビーチ・ピアは300メートルあり、映画の中ではセバスチャンがCity of Starsを歌う印象的なシーンに使われている。

サンタモニカ・ピアほど観光客が多くないスポットだが、この映画の後はサンタモニカ並みの人混みになるかもしれない。

Jar

8225 Beverly Blvd, Los Angeles, thejar.com

ミアがボーイフレンドのグレッグと彼の兄、そのフィアンセという面々で食事するのがこのレトロモダンな高級レストラン。

このファンシーなレストランは、LAが舞台のShowtimeのテレビシリーズ『レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー』(Ray Donovan)や映画『40男のバージンロード』(I Love You, Man)にも登場している。

Rialto Theatre

1023 Fair Oaks Ave, South Pasadena

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セバスチャンがミアにジェームス・ディーンの映画『理由なき反抗』(Rebel Without a Cause)を見せようとする映画館がパサデナにあるリアルト・シアター。1925年に建築されたこの劇場は、アメリカの文化遺産保護制度の一つ、合衆国国家歴史登録財に指定されている。残念ながら2007年に閉じられてしまったが、かつては映画だけでなく、ボードビルショーなども上演されていた。

Griffith Observatory

2800 East Observatory Road, Los Angeles, griffithobservatory.org

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グリフィス・パークの中にあるグリフィス天文台は1935年に建てられたアールデコ洋式の建物で、1955年の『理由なき反抗』以来、『ターミネーター』など数多くの映画に登場する。ハリウッドサインを見渡せる天文台前のスクエアにはジェームス・ディーンの銅像もあり、夜には天体望遠鏡で星を見られる観光客にも人気のスポットだ。

La La Landではプラネタリウム内部のシーンが印象的だが、この内部のシーンは撮影用に作られたセット。

 

Colorado Street Bridge

532 W. Colorado Blvd., Pasadena

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ミアとセバスチャンがロマンチックに散歩するのがパサデナのコロラド・ストリート・ブリッジ。アロヨ・セコの上にかかる1913年に建立されたコンクリートの橋で、映画に初登場したのはチャップリンのサイレント映画『キッド』(The Kid)。

Watts Towers

1727 E. 107th St., Watts, Los Angeles,  wattstowers.org

 

同じく、ミアとセバスチャンのデートシーンに登場するワッツ・タワーは、イタリアからの移民で、左官として働いていたサイモン・ロディアが1921年から33年かけて、たった一人で作り上げた塔の集まりだ。リサイクルした鉄筋やガラス、タイルの破片をセメントに埋め込んで作られ、一番高いもので30メートルある。なぜ塔を造るのかと問われたロディアは、ただ「何か大きなことをやりたかった。だからやった」と答えたと言う。

一時はロサンゼルス市が無許可建造物として取り壊そうとしたが、反対運動が起こり、1990年には国定歴史建造物に指定された。現在はアートセンターもあり、木曜から日曜までガイド付きのツアーもある。

Grand Central Market

317 S. Broadway, Downtown,  grandcentralmarket.com

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ミアとセバスチャンがデートの途中、スツールに座ってスナックをつまむのがダウンタウンにあるグランド・セントラル・マーケット。今年でちょうど100年になるLAで最も古いマーケットだ。

長年気前よく試食させてくれる気取らない格安タコス屋が人気だったが、近年おしゃれで値段も高めな店がどんどん進出し、ファッショナブルなスポットとなった。ここのところ行列が絶えないのは卵サンドイッチの店のEggslut。ちなみに、ミアとセバスチャンがカウンターに座っていたのはエルサルバドル名物のププサの店、Sarita’s Pupuseria。

最近はファッションイベントにも使われている。

 

Angels Flight Railway

351 S. Hill St., Los Angeles, angelsflight.org

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グランド・セントラル・マーケットでププサを食べた二人は、通りを挟んだ向かいにあるエンジェルス・フライトのケーブルカーに乗る。

1901年にできたエンジェルス・フライト・レールウェイは、ヒル・ストリートとオリーブ・ストリート間の勾配を行ったり来たりするたった91メートルのケーブルカーだ。あいにく2013年に脱線事故があり、安全性に問題が有るという理由から今は動いていない。

 

El Rey Theatre

5515 Wilshire Blvd, theelrey.com

 

ジョン・レジェンド演じるキースのポップ・ジャズグループThe Messengersのライブ会場として使われたのが、ミラクル・マイルにあるエル・レイ・シアター。

1936年にオープンしたアール・デコ様式の劇場で、もともとは映画館だったが、1994年にライブハウスに改造された。770席あるこのシアターでは、ボブ・ディランや元スミスのギタリスト、ジョニー・マーらもコンサートをしている。


La La Land ラスト近くに登場するロケ地

Château Marmont

8221 Sunset Blvd, West Hollywood, chateaumarmont.com

映画のラスト近くに登場するのがウエストハリウッドにある高級ホテル、シャトー・マーモント。セレブ御用達のホテルで、ここに住んでいたセレブもいる。ソフィア・コッポラ監督映画の『サムウェア』(Somewhere)は、まさにここで暮らすハリウッドスターの父親とそこを訪れる娘を描いた映画だ。

Orcutt Ranch

23600 Roscoe Blvd, Canoga Park laparks.org

シャトー・マーモントの屋内として使われたのが、結婚式会場としてもよく使われるオーカット・ランチ。

Blind Donkey

149 Linden Avenue, theblinddonkey.com

ロング・ビーチにあるウィスキー・バーのBlind Donkeyは、映画のラストに登場するジャズ・クラブの屋内撮影に使われた。

Photo © Lionsgate

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About Sooim Kim

映画館や劇場内、テレビの前に生息する夜行性ヒト科のメス。知能はチンパンジーよりやや高い。どう猛で群れを作らず、映画、演劇、TV番組等、面白いものを求めてさまよう性質がある。前方に突き出た口から毒性の批評を吐き、時折好んだキャラクターに変身する。機嫌が良いと映画などのワンシーンを再現することが確認されている。

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