紫色のトラックスーツを着たジーザス・クィンターナが帰ってきた。
1998年に公開されたコーエン兄弟の犯罪コメディ映画、『ビッグ・リボウスキ』(The Big Lebowski)でジョン・タトゥーロが演じたキャラクターのジーザスが、主役になってスクリーンに戻ってきた。
と言ってもコーエン兄弟が続編映画を作ったのではない。20年前に演じた役をタトゥーロが自らスピンオフさせ、監督、脚本、主演を務めてGoing Placesという映画を制作したのだ。
しかも、このスピンオフ映画は1974年に公開されたベルトラン・ブリエ監督のフレンチ・カルト映画『バルスーズ』(Les Valseuses)のリメイクでもある。
ジェラール・ドパルデューとパトリック・ドヴェール、ミュウミュウやジャンヌ・モローが出演した『バルスーズ』は、本能の赴くままに気ままな生活を送る2人の男と、その2人と行動を共にする不感症の女の破茶滅茶で破天荒な青春逃避行を描いた映画。
そのリメイクである今回のGoing Placesは、タトゥーロのジーザスにボビー・カナヴァーレ演じる盗人のピーティ、オドレイ・トトゥ演じる不感症の女というチグハグ3人組の行き当たりばったりで不真面目な逃避行を描いているという。
共演はスーザン・サランドンとソニア・ブラガ。
『ビッグ・リボウスキ』は、同姓同名の富豪と間違えられて誘拐事件に巻き込まれたデュードことジェフリー・リボウスキー(ジェフ・ブリッジズ)の珍騒動を描いたコメディで、ジーザスは映画の中のボウリングシーンに登場する紫色の衣装に身を包んだボウラーで性犯罪者。
今回公開されたGoing Placesのオフィシャル画像では、ジーザスのトレードマークである紫色の服にヘアネット、指輪にマニキュアまでがしっかりと確認出来る。

Going Placesは既に撮影が完了し、もう直ぐオープンするアメリカン・フィルム・マーケットに出品されるという。
Top Photo from The Big Lebowski © Gramercy Pictures