Don’t Mess with Machete! (触らぬマチェーテに祟りなし!)

5月5日と言えば日本じゃ子どもの日。メキシコやアメリカでは、シンコ・デ・マヨ(Cinco de Mayo)というメキシコ人の祝日だ。

そのものズバリ、5月5日を意味するシンコ・デ・マヨは、1862年、フランスから侵攻を受けていたメキシコが、武力で勝っていたフランス軍をプエブラで撃退した日を記念した祝日。

現在、本国メキシコ国内では盛大に祝われていないようだが、メキシコからの移民が多いアメリカではメキシコ系アメリカ人のみならず、たくさんの人がお祝いしている。

その祝日に合わせて、今年、ある新作映画のトレイラーが公開された。

その映画とは”Machete”(マテェーテ)。

ロバート・ロドリゲス(Robert Rodriguez)とクェンティン・タランティーノ(Quentin Tarantino)の映画『グラインドハウス』(”Grindhouse”)本編前に、フェイクトレーラーとしてくっついていたあの架空映画だ。

『グラインドハウス』公開直前にロドリゲスが発表していた通り、フェイクトレーラーとして作られたものが本当に長編映画として製作され、今年の9月3日に全米で公開されるのだ。

お話は、元メキシコ政府の秘密警察だったマチェーテが、不法移民を大量に強制退去させているテキサスの悪徳上院議員のお命を頂戴するよう依頼され、裏切りにあい、暗殺依頼の陰に潜む大きな陰謀に気付き、罠にはめた奴らに復讐する、というもの。

ダニー・トレホ(Danny Trejo)演じるメキシコ人のマチェーテが、痛快に大暴れしてくれそうな映画だ。

その“Machete”のほんもののトレーラーが、シンコ・デ・マヨを祝って公開された。

しかも、つい最近いわゆる人種差別法案を立法化させたアリゾナ州への特別なメッセージ付きときた。

アリゾナ州の人種差別法案を大雑把に説明してしまうと、「あそこを歩いてるあいつは不法移民じゃないか?」とアリゾナ州の警察が思うだけで「合法的に滞在してることの証明書」の提示を求めることができる、というもの。

そもそも警察官は誰彼構わず好き勝手に身分証明書の提示を求めて良いわけではない。提示を求めるにも合理的な理由がないといけない。

でもこの法律があれば、極端な話、一見外国人であれば、自分のお金で買ったアイスクリームをぺろぺろ舐めながら平和に歩いているだけで警察に呼び止められ、それがオッケーになるということだ。

メキシコと国境を接している土地柄、アリゾナ州で不法移民といえばメキシカンを指すと考えてほぼ間違いなく、この法律もメキシコからの不法移民を捕まえるという魂胆が透けて見える。そのため、「これは人種差別だ!」と問題になっているのだ。

同様の法律は昔から日本にはあり、外国人は外国人登録証の携帯を義務づけられている。

もしもうっかり家に置き忘れてご近所のコンビニにでかけ、たまたま警察に職務質問を受けて不携帯が判明したら、そのまましょっぴかれるってこともあるのが現実。(注1)

マチェーテはおそらく日本のこの法律についてはご存知無いだろうが、アリゾナ州の新しい法律はかなりトサカに来たもよう。

外国人をバカにするんじゃねーというメッセージを込めて、こんなトレーラーが作られた。(日本語字幕はついていない)。

 

マチェーテさん、そちらが片付いたら日本にもどうぞお越し下さい。

注1:但し、入管法の一部が10ヶ月前に改正になり、2012年7月15日までに新しい制度に移行するため、移行後は持つものが若干変わる。この改正で特別永住者には証明書の携帯義務が無くなるが、それ以外の外国人には携帯義務がそのまま残り、刑罰もある。

Amazonで『マチェーテ (字幕版)』を観る


Amazonで『デス・プルーフ in グラインドハウス (字幕版)』を観る


Amazonで『プラネット・テラー in グラインドハウス (字幕版)』を観る
Advertisements