「E.T. おうち、でんわ」
スティーヴン・スピルバーグ監督の1982年の大ヒット映画『E.T.』E.T. the Extra-Terrestrial は公開当時アメリカで映画史上最大の興行収入をはじきだした。その映画の中で最も有名なセリフと言えば、 英語を少し覚えたばかりの宇宙人が話すこれ。
10歳の少年エリオット(ヘンリー・トーマス)は両親の仲がうまくいかなくなり不安定な日々を過ごすなか、不思議な生き物に遭遇する。それは宇宙から仲間と共に植物採取にやってきた宇宙人だった。エリオットは一人地球に取り残されてお腹をすかせたその宇宙人を部屋にかくまう。そしていつも自分を子ども扱いする兄マイケルと生意気な妹ガーディにその宇宙人を紹介し、Extra Terrestrial (地球外生命隊)の頭文字をとって E. T. と呼んで母親の目を盗みながら面倒を見始めるのだった。
エリオットとマイケルが学校に行っている間、ガーディは E. T. に『セサミ・ストリート』を見せて言葉を教え、 E. T. に服を着せて遊ぶ。学校から帰ってきたエリオットは、カツラと帽子をかぶり、まるで『マイ・フェア・レディ』My Fair Lady (1964)のイライザのような姿の E. T. がいくつかの単語を話すことに驚く。
そんな E. T. が、新聞に掲載されている漫画を指さしながら覚えたての言葉でエリオットたちに言うのがこのセリフだ。
E. T. ははぐれてしまった仲間に「電話」して仲間のいる「おうち」に帰りたいと願い、それを子どもたちが一丸となって助けてやるのだ。
E. T. を捕獲しようと迫ってくる大人たちの隙をかいくぐりながら自転車を走らせ、追手を撹乱する子どもたちのシーンは何度観てもワクワクする。その後につづくシーンもマジカルで、ジョン・ウィリアムズによるテーマ曲も最高だ。
観るたびに初めて見た時の感動を思い出させてくれる映画だ。
『E.T.』
E.T. the Extra-Terrestrial (1982)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:メリッサ・マシスン
製作:スティーヴン・スピルバーグ、キャスリーン・ケネディ
撮影:アレン・ダヴィオー
出演:ヘンリー・トーマス、ディー・ウォレス、ドリュー・バリモア、ロバート・マクノートン、ピーター・コヨーテ、パット・ウェルシュ
US公開日:1982年6月11日
日本公開日:1982年12月4日
Top Image: Screenshot from E.T. the Extra-Terrestrial © 1982 Universal Pictures

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