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“I see dead people.”

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「僕、死んだ人たちを見るの。」

M・ナイト・シャマラン監督のサイコスリラー映画『シックス・センス』The Sixth Sense (1999) が今年の8月6日でアメリカ公開25周年を迎える。

この映画には巧みに隠された秘密があり、公開当時、その秘密が観客をあっと驚かせて映画は大ヒットした。その年の12月に日本で公開された時は、主演のブルース・ウィリスが「映画の秘密を他の人に話さないで」とお願いする映像が冒頭にくっついていて、「こりゃ誰かがうっかり口を滑らせてしまう前に早く観なくては!」と映画ファンを焦らせたものだ。

映画はフィラデルフィアの児童心理学者マルコム・クロウ(ウィリス)を中心に話が進む。功績を認められたマルコムが妻アンナ(オリヴィア・ウィリアムズ)と自宅でお祝いをしていたところ、家に侵入していたマルコムの元患者ヴィンセント・グレイに治療の失敗を責められ、マルコムは銃で撃たれ、ヴィンセントも自殺してしまう。

数ヵ月後、マルコムはそのヴィンセントの子供の頃を思わせる9歳の少年コール・シアーの治療を始めることになった。マルコムは、ヴィンセントを助けられなかった自分の過ちを償い、銃撃事件のトラウマでうつ病を患い、よそよそしくなってしまったアンナとの関係を修復するためにもコールを助けようとする。

コールは治療を始めた当初はマルコムと距離を置いていたものの、ある事件をきっかけにマルコムに心を開き、誰にも話せなかった秘密をマルコムに打ち明ける。

そのシーンに登場するのがこの名セリフだ。

コールを演じたハーレイ・ジョエル・オスメントは1994年のロバート・ゼメキス監督の『フォレスト・ガンプ/一期一会』Forrest Gump でも魅力的だったが、ここでは天才子役と騒がれるのも当然という演技を見せている。

“I see dead people.” というこのセリフは、映画公開後にあちこちでパロディ的に引用される人気のセリフになったが、それもオスメントの名演技あってのことだろう。スクリーンに登場するたびに視線がそっちにいってしまい、主演のウィリスを食うほどだ。

他にもコールの母リンとして出演しているトニ・コレットも素晴らしく、映画の終盤、車の中で見せる演技が圧巻だ。

また、監督・脚本のM・ナイト・シャマランがコールを診察する小児科医としてカメオ出演している。

『シックス・センス』
The Sixth Sense (1999)

監督:M・ナイト・シャマラン
脚本:M・ナイト・シャマラン
製作:フランク・マーシャル、キャスリーン・ケネディ、バリー・メンデル
撮影:タク・フジモト
出演:ブルース・ウィリス、ハーレイ・ジョエル・オスメント、オリヴィア・ウィリアムズ、トニ・コレット、ドニー・ウォールバーグ

US公開日:1999年8月6日
日本公開日:1990年10月30日

Top Image: Haley Joel Osment as Cole Sear in The Sixth Sense 
© 1999 Buena Vista Pictures

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